ロッテ、兄弟喧嘩の行方

皆さんこんにちは。
暑くなったり寒くなったり不安定な天気が続いていますね。寒暖差で少し風邪っぽい最近です。
 
前回書きましたロッテのお家問題について気になって動向を追っているんですが、その渦中の二人である重光昭夫・現ロッテグループ会長と重光宏之・元ロッテホールディングス副会長が629日に約2年振りに会ったとのニュースが出ていました。これは二人の母である重光初子氏の勧めで実現したことだそうですが、二人は「和解が必要」だという認識で一致したものの、結局合意に至ったことはなかった様です。
 
泥沼化しているこの壮大なる兄弟喧嘩ですが、そもそもの始まりについて簡単に書いておこうと思います。ロッテグループの創業者は重光武雄。これは今回騒動を起こしている二人の父親です。長男の重光宏之は日本の株式会社ロッテホールディングスの統括、次男の重光昭夫は韓国ロッテグループの統括を任されていました。ロッテホールディングスは皆さん御存知の大手製菓メーカーですが、韓国ロッテは製菓のみならずホテルや百貨店など幅広く運営する巨大財閥です。
 
事の発端は20151月、長男の宏之氏がロッテホールディングスの副会長を突然解任されてしまいました。宏之氏を解任したのは創業者の武雄会長なのですが、実はこれは次男の昭夫氏が仕組んだことの様です。
昭夫氏は武雄会長に宏之氏の信頼が落ちる様な工作をし、その結果昭夫氏を信じてしまった武雄会長が宏之氏解任へと動いたのです。
 
しかしその後、武雄会長は昭夫氏の陰謀に気付き、宏之氏と武雄会長が共にロッテ本社に訪れて武雄会長以外の全取締役の解任を発表しました。これに対し昭夫氏率いるロッテホールディングスは取締役会を開き、宏之氏による解任通告を無効としました。その後も経営権を巡る株主提案を宏之氏が起こしていますが、現在のところ昭夫氏が勝利をおさめ経営権を守っています。しかし、昭夫氏率いるロッテグループの裏金作りや横領、背任などの疑惑が浮上しており、韓国の検察当局の捜査が進めば株主が昭夫氏から離反する可能性もあります。今後の捜査や株主総会の行方などでこの争いがどう転ぶのか、見守っていきましょう。