政治ニュースの読み解き方について

近年、メディアリテラシーという言葉が話題になっていますが、政治ニュースはそのメディアリテラシーが特に求められるコンテンツです。メディアリテラシーを持ってしっかり読み解けば、政治ニュースの実像に辿り着く事ができるでしょう。

まず、メディアリテラシーの基本として情報に疑問を持つ事があげられます。政治ニュースの情報源は非常に多く、テレビやラジオ、新聞といった従来のメディアに加えてインターネットという新しいメディアもあります。
これらが発信する情報には多かれ少なかれ、そのメディアにとって都合の良いように改変されているものです。そこで、様々な報道や記事を読み解く際には、その情報が一般に広まる事で誰が得をするのかを考える必要があります。

例えば、ある閣僚の起こした汚職が報じられたとしましょう。この時、真っ先にやるべき事は多様な情報源から情報を得る事です。テレビやラジオ、新聞等で報じられている情報はどんなものがあるのか、またインターネットではどのように解釈されているの等になります。

情報を集めたら、それぞれを比較して検証してみましょう。コツとしては、旧来のメディアと新しいメディアとの情報から比較する事です。旧来のメディアと新しいメディアは視点が全く異なる為、お互いを比較するのに適しています。

旧来のメディアが閣僚の汚職を報じていたとしても、インターネットではそのスキャンダルに疑問が投げかけられているかもしれません。もし仮に、旧来のメディアが正しい報道をしていたとしたら、インターネットにおける解釈は苦しいものになっているでしょう。一方、旧来のメディアが間違った報道をしているとしたら、インターネット上の解釈は数々の矛盾を指摘しているでしょう。

このように、性質の異なる情報源を比較する事で政治ニュースの実像に迫る事ができます。この作業を繰り返している間に、情報源として信頼できる所と、信頼の置けない所とが判別できるようになるでしょう。

基本的に、旧来のメディアは権力の監視機構であるという自認から政府への批判的な解釈で情報が発信される傾向にあります。新しいメディアは旧来のメディアの監視機構としても成長しつつあり、旧来のメディアが間違った報道をしたり事実を隠蔽したりした場合は追及の場にもなります。

テレビやラジオ、新聞等でインターネットは嘘ばかりと報じられても真に受けないようにしましょう。また、インターネットでテレビやラジオ、新聞が糾弾されていたとしても全ての内容をそのまま信じるべきではありません。最終的には自分の思考で判断する事になります。