政治のニュースは広く浅く読むのか、深く読むのか

ニュースの見方には、広く浅く様々な情報に触れ時代の流れを知る方法と、一つの情報を深く読むことでその背景を知る方法とがあります。ファッションやグルメ、レジャーといった趣味嗜好を扱う情報は広く浅く知ることで、最適な商品やサービスに出会えます。
そういった点でWEBによる検索が便利でしょう。ただニュースソースが曖昧だったり、本当に欲しい情報にアクセスできない場合があり、もどかしさを感じる欠点もあります。こうした欠点を補うのは、ニュースソースに関して責任がはっきりしている雑誌など紙媒体でしょう。雑誌などは購入者の嗜好を直接反映していますし、あらかじめ書店で閲覧できる点も良いといえます。

では情報を深く読む必要があるのは、どういったニュースでしょうか。
情報そのものを見るだけでは本当の事情が分かり辛いニュース、やはりそれは政治や経済に関する情報になります。政治的な問題は、そこに至るまでの経緯が分かってこそ記事の真意が読み解けます。
例えば、A党がB党に選挙で負けた記事が掲載された場合、その情報だけでは、A党に原因があるのか又はB党の人気が高かったのか、その両方なのかはっきりしません。その背景が知りたいときは、情報を過去へ遡る必要があります。
それによってA党議員の失言や献金などの疑惑が原因だと理解できたり、B党が従来と全く異なる政策を打ち出し、住民目線で語ったからこそ勝利した点などが見えてきます。

経済のニュースも一般的には深く読むほうが良いでしょう。なぜなら社会は経済活動によって成り立っており、そこへ政治が財政政策や金融政策を講じることで医療や介護など公共サービスが維持できたり、税制の改革や法整備による労働環境改善などを行っているからです。つまり経済は生活に直結しており最新の情報を知るか否かで、本来利用できるはずの制度を見過ごしている可能性が生じます。これらの情報は丁寧に調べ、将来の状況も併せて予測しておくと良いでしょう。経済には、深く読む必要があるものがある一方で、広く浅く見ておきたいものもあります。それは将来商品化されるであろう技術革新についてです。これらは現時点ですぐに生活を変えるものではなく、ある意味では理想的社会のモデルとして楽しむ情報といえます。ロボットが介護全般をしてくれたり、不治の病が飲み薬で治せるなど将来の可能性を伝えるニュースは、できるだけたくさん見ていたい夢のある情報といえます。